秋真っ盛りです。この季節になると、部活動を引退してセンチメンタルになる高3生も多いのではないでしょうか。いつも暗くなるまで部活に打ち込んでいたのに、夕陽がさす頃に帰宅する違和感。僕も高3の秋にラグビー部を引退した時は、1週間ほどもぬけのからの様でした。
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そんな受験生の皆さんに紹介したいエピソードがあります。
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今日、仲の良い学生が久しぶりに図書館にやってきました。彼女はつい最近までカナダに長期留学していて、帰国一番会いに来てくれたのです。
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彼女は自分の進路目標を達成するために、1年前にカナダ留学を決意しました。彼女の希望する職業において英語力は必須。僕は前職が高校の英語教師だったこともあり、勉強の相談にのっていましたが、お世辞にも彼女の英語力は高いとは言えない状態でした。それでも、彼女はまさしく体一つでカナダへ飛び込んで行きました。
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そして今日、彼女が帰国後に受けたToeicの点数を聞いて仰天しました。なんと留学前より450点もアップ。「留学するとこんなに英語が上達するんや!?」と驚く僕に、彼女は「留学だけじゃ上がらない。私のカナダでの過酷な生活を聞いて下さいよー」と話し始めた。
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カナダに着いて間もなく、ホームステイ先とうまくいかず一人暮らしを決意。しかし買い物をしようにも会話が通じず、「No Thank you」と苦笑いして帰る日々。最初の1か月間で5キロも体重が減少。これではいかんと一念発起。朝起きて学校へ行き、夜の9時まではネイティブと英語でしっかり話し込み、夜の9時から朝の4時までは自室でみっちり独学。この信じられないハードな生活を3か月続けると、劇的に英語力が向上し、会話をすることが楽しくなり、食欲も戻ってチキンステーキを食べまくり体重も復活、前述のToeicの結果へとつながったそうです。
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不思議なことに、日本語で話している時も文構成がしっかりしていてわかりやすくなっていました。おそらく英語力の向上と相関があるのでしょう。
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誰一人知り合いがおらず言葉も通じない外国で、ゼロから一人暮らしを始めて言葉を体得し、人間関係を構築していくということは、本当にすごいことだと思います。最初は不安で仕方なかったことでしょう。そしてその不安を克服し、英語力のみならず人間としてのコミュニケーション力全般をグレードアップさせて帰国した彼女は、とてもカッコいい人間になっていました。
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彼女のこんな言葉が印象的です。
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「私はカナダでたくさんの国の友達が出来て、初めて自分が日本人であることを意識しました。次はその意識が意味する内容をもっと深く探求していきたいと思います。」
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コレこそが国際感覚であり、客観的な自国観の始まりだと思います。すっかり立派になっちゃって。
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目標に向かってまっしぐらの彼女を見ていて、若さに対する懐かしさと羨ましさ、自分を高めるための絶え間ない努力の必要性に気付かされたコバヤシでした。そして、僕も国際文化学科を抱える大学の司書としてふさわしい英語力を磨いていこうと、固く決意するのでした。
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受験生諸君、様々な苦手教科を抱えているかもしれないけど、今こそ彼女のように本気になる時だ!!来年の春、大学図書館で待ってますよー★