MMU Vision 2033の策定について
学長メッセージ
宮崎公立大学は、必博体育·(中国)官方app下载@5年(2023年)で開学30周年を迎えました。
平成5年(1993年)の開学からこれまでの間、人文学部国際文化学科の単科大学として、宮崎市を中心に教育?研究?地域貢献の各分野において積極的な取組みを推進し、着実な発展を遂げてきました。
一方、日本の高等教育を取り巻く環境は、主たる進学者となる18歳人口の減少、経済社会のグローバル化の加速、AIをはじめとする新たな技術の急速な進展に伴う産業構造の変化など、今までに経験したことのないスピードで変化し続けています。
こうした中、本学は第三期中期目標?計画を2024年度に終え、2025年4月から始まる第四期中期目標?計画を策定していくことになります。
しかし、これらの取組みは6年間の目標?計画であるため、本学が持続して発展し続けるためには、中期のその先を見据えた本学の将来展望を描くことが重要であると考えています。また、それによって宮崎公立大学が他の国公立大学や私立大学にはない魅力を高めていく必要があります。
そこで、本学のこれからの発展を目指していくために、2024年度~2033年度の概ね10年間の将来像として「MMU Vision 2033」を示すこととしました。具体的な戦略?方策を示し、第四期中期目標?計画を策定する際の一つの指標とします。
今後は、このビジョンに掲げた将来像を全教職員と学生で共有し、一丸となって取組を進めることで、ビジョンの実現に向けた歩みを着実に進めていきます。
リベラル?アーツの学びで未来を拓く~宮崎から世界へ~
宮崎公立大学が開学以来行っている学びの中核はリベラル?アーツ教育です。
学生たちが多角的な視点から物事を捉え、自ら考え行動する力を持つ、すなわち汎用性の高い「しなやかな知の育成」です。
このような力は予測不可能なこれからの時代を良く抜く際の最大の武器であり、目に見える資格やスキルだけではなく、長期的な視点に立って学生を育てていくことが大切だと思っています。
また、現代社会は「多様性と調和」に象徴されるように、他者との様々な違いを認識し尊重しつつ、一人一人が自分の価値観や考えを大切にすることが求められています。
それには、国際的な視野が不可欠であり、国際交流や留学プログラムをさらに充実させることで、学生たちのコミュニティや地域社会への参加の機会を増やしていきます。
そしてAIなど情報技術が発展する中、新しい時代の要求にこたえることも重要です。
リベラル?アーツ教育をさらに進化させるために、学びのアプローチとしてデジタル技術の活用やオンラインによる授業形式を取り入れ、時代の変遷に柔軟に対応していきます。
以下に、大学の将来像としてまとめた3つのトップビジョンを挙げ、その達成のために教育、研究、地域貢献、大学運営の4つの分野別ビジョンを示します。
大学の将来像トップビジョン
1. 社会の一員として主体的に活動し、しなやかに学び続ける人材を輩出
多様な人々が行き交う、常に変化する社会の中で、地域に根差した大学として、建学の理念とリベラル?アーツ教育を礎に、国際的な視野と幅広い知識を持つ学生を育てます。その上で、少子高齢化、経済格差、気候変動などの現代的課題を探求でき、主体的で柔軟に学び続ける人材を輩出します。
2. 分野を超えた新しい価値や視点を生む学際的研究を推進し、創造的な学びを促進
国内外の大学や様々な組織、団体と連携し、複数の異なる学問分野や専門領域の理論、方法、技術を組み合わせた学際的研究により、顕在化している様々な社会課題に取り組みます。また、新しい価値や視点を生み出す学際的研究の面白さや重要性を学生に伝えることで、創造的な学びを促進します。
3. 多様な人々が集い、文化の交流を通した学び合いで地域を活性化
国籍、文化、性別、世代等を超えて多様な人々が集い、地域と共に相互に尊重し合うまちづくり(多文化共生社会)の実現を目指します。学生は文化交流活動を通して大学での学びをさらに深く理解するとともにコミュニケーション力や社会性を身につけ、様々な地域の課題に取り組んでいきます。
分野別ビジョン?戦略
【教育】高度で丁寧な教育により教養あるグローバルな人物を育成する大学
- 戦略1洗練されたカリキュラムと最新の教育環境による多彩な教育活動の推進
- 戦略2入学から就職、進学まで学生一人ひとりに寄り添ったきめ細やかな教育の実践
- 戦略3国籍や世代の違いを超えた多様な学びのできる国際交流の機会を提供
【研究】多彩な分野が集う研究により新たな価値を創出し社会に貢献する大学
- 戦略1研究力向上のための研究環境の整備と研究推進体制の強化
- 戦略2学際的な本学ならではの自由な発想による挑戦的な研究の推進
- 戦略3地域の文化や価値を重視した国際的な研究活動の推進
【地域貢献】多様な主体と共に考え、学び、実践し、地域の活性化に貢献する大学
- 戦略1地域での学生の課外活動推進に向けた制度や体制の充実
- 戦略2様々な団体との連携強化と学生の文化交流活動の場の提供
- 戦略3本学の強みを活かし、企業と連携したリカレント教育やリスキリングの推進
【大学運営】互いのコミュニケーションを大切にし、個と組織の力が発揮できる大学
- 戦略1計画的な教職員の採用と将来を見据えた人材育成?研修制度の構築
- 戦略2多様な財源の確保による大学の財務基盤の強化
- 戦略3大学運営及び業務の改善?効率化のためのIR活動の実施